名も無き草花
序章

夜。
雨が降っていた。
それなのに、空は赤く染まっている。

家も、人も、何もかもが焼き尽くされ、今ある場所は号哭の村と化した。


「なんだよ…どうしてこんな目にあわなきゃいけないんだよ…!?」
「僕だって訳がわからないよ…」

「…クソッ。皆死んでしまった…。もう…、昔…みたいには、戻れないのか…?」
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