君がくれた約束[続編]

そのまま黙る父親を放って、母親と私は中に入る。


その時、父親に言った。



「私…携帯持ちたいから、明日契約しに行ってもいいかな…？」


「…携帯なんか必要無いだろ？」


「あるよ。友達と連絡取りたいし…」


「家からかけなさい」


「分かった…」



私はそのまま部屋に戻り、父親とは結局目を合わす事が出来なかった。




何だか凄く後ろめたくて…。



―翌日


父親も母親も居ない時、昨日のメモを見ながらシュウに電話する。

シュウが電話に出なかったら？

あの頃を思い出して、胸が苦しくなる。



「はい」



シュウの声に安心しながらも、少し声が上ずった。



「あっ、シュウ？私」


「倫子さん…？」


「そう」


「これ家の番号？」


「うん。あのね…」


「ごめん今仕事中なんだ。後でかけ直すよ」


「あっ、いい！又時間ある時にこっちから電話するから。ごめんね」


「…そう？分かった」