君がくれた約束[続編]
「おい!起きろっ」
秀司の声が耳元で聞こえる。
「ん…。もう着いたの?」
「もうじゃねぇよ」
秀司は苛立った顔をしていた。
「何、怒ってんの?」
「怒ってないけどさ、ここ何処だと思う?」
「……滋賀じゃないの?」
「広島だ」
「えー?!」
私の声が新幹線の中を駆け抜けた。
「何で?!」
「知らねぇよ…。起きたら広島だったんだから仕方ないだろ」
早く帰らないと
「秀司、早く!早く戻らなきゃ!!」
「今日は無理だよ。最終便、さっき出たってさ…」
戻れないって、どういう事?!
仕事はどうする?
お父さんには何て言う?
私の頭の中は真っ白になって、何がなんだか分からない。
「とりあえず、降りようぜ?」
新幹線の中は最後の掃除をするおじさんが、不機嫌そうにこっちを見ている。
「…うん」
新幹線を降りてホームのベンチに秀司と座る。
「とりあえず、家に電話した方がいいんじゃない?」
「…うん」
でも、お父さんに何て言えばいいんだろ?
鞄から携帯を取り出すと、シュウからの着信が三件あって、泣きそうになった。