この恋を叶えてはいけない

「あーあ、それにしても惜しかったなぁ……」
「何が?」


帰り道、巴が何かを思い出したかのように嘆く。


「この前の合コン!イケメンぞろいだったじゃん!」
「あ、あー……」


巴の言っている合コンとは、あたしと駿が偶然にも居合わせてしまった合コン。

自分のことでいっぱいいっぱいで、巴の様子とか全然見ていなかった。


「誰かいい感じの人いたの?」
「そりゃ、大沢さんでしょ!」
「え……」


駿の名前が出て、思わず小さな声が出る。

目の前の巴は、じっとあたしを見た。


「でもさー。大沢さんは唯香狙いだったみたいじゃんー。
 帰りのあれ、何?急に連れて帰っちゃってさ!」

「いや、あれは……」


確か、三沢さんに二人で抜けようと言われてたところを、強引に駿に連れ出された。

そんなあたしたちを、みんな呆然と見ていたわけで……
 
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