この恋を叶えてはいけない
「本当に本当に、あのあと何もなかったの?」
「な、ないよ!
ただ、大沢さんは、あたしが三沢さんに迷惑がっていたのを知っていたから、救いの手を出してくれただけだって」
「ふーん?」
「ほんとに!ほんと!!」
それでも納得のいっていないような目で見てくる巴。
この際、実はあたしと駿は兄妹でした。
と言った方が伝わりやすいのかもしれない。
だけどやっぱり言わないのは、自分すらもその関係を認めたくないから……なのかも。
「でもさー……あ」
「え?」
さらに何かを続けようとしていた巴が、前方を見て声を上げた。
あたしもつられて、巴の見る方向に目をやる。
そこには……
「…っ」
「唯香……」
もう二度と会いたくない、
元彼の貴志がいた。