この恋を叶えてはいけない
「もしかして……他にもう好きなやつがいるのか……?」
「…っ」
一瞬黙ってしまった沈黙。
咄嗟に嘘がつけなかった。
「…っんだよ、それ!
お前だって、浮気してたようなもんじゃねぇか!」
「ちがっ……」
「ちがわねぇだろ?!
こんな短時間で、簡単に好きなやつがなんてできんのかよ!?」
悔しそうにあたしを見下ろす貴志。
そんなこと言われたって
あたしと駿に、時間なんて関係なかった。
出会ったあの瞬間……
あの一夜で……
ともに惹かれあった。
決して、結ばれることはないと知らずに……。
「そんなの認めない。
お前を愛してんのは俺だ」
「たか……っ…」
あたしの言葉は、それ以上続けることは許されなくて
唇が、貴志のものと重なる。
「ゃっ……っ」
抵抗は虚しく、キスは深くなるばかりだった。