この恋を叶えてはいけない
 
「……唯香……」

「ご、めんっ……
 ごめんなさいっ……」


泣きじゃくりながら、ひたすら謝った。


あんなにも、駿だけがいればいいと思った。
たとえどんなに他人に蔑まれても、駿だけがいればいいと思ってた。


結婚も子供も
全部諦めて

みんなからの祝福も
バージンロードを歩くことも


全部全部……


捨てたはずだった。




だけど……


だからって……





お母さんがいなくなることを

望んだんじゃなかったっ……!!

 
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