この恋を叶えてはいけない
 
「やるじゃん」


後ろからは、にやりと笑っている彼。

あたしは顔だけ振り向くと、まだ少しだけ涙目のまま笑い返した。



「ほんと……
 最低な奴だったんで」

「そっか」



笑顔で言った言葉に、きっとそれだけじゃないってことは伝わっていたと思う。

彼はそれ以上何も突っ込まずに、再びあたしへと近づいてきた。


そして何を思い立ったのか……



「じゃあ、捨てられた後は……」

「え?ちょっ……」




「思いきりはしゃげ!!」



「きゃあっ!!」




パシャンと水しぶきが上がる。


腕を取られて、ブンと振り回された場所は、海の中だった。
 
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