この恋を叶えてはいけない
「な、何するんですかっ?」
「浄化浄化。
泣いて捨てて遊んで……。
そうすりゃ、忘れるのも早ぇから。
ほらっ!」
「つめたっ……」
あたしの戸惑いなんか一切無視。
彼は、言いたいことを言うと、あたしに水をかけ始めた。
いったい、何がしたいのか分からない。
だけど、いくら思いきり泣いて、貴志からもらった指輪を捨てたとしても、誰もいないペンションに一人戻ったら、また落ち込んでしまいそうで……
「………仕返し!!」
「うわっ……」
あたしは、彼からかけられた水の3倍くらいの量をかけた。
「おーまーえーなーーー」
「あなたが先にやったんでしょ」
「だからって、やりすぎ!」
「ちょっ!やっ!冷たいっ!!」
彼からの反撃は、もう容赦がなくて
あたしたちはそこから、まるで子供のように水をかけあった。