この恋を叶えてはいけない
 






「………あれ…」


ふと目を覚ますと、部屋は真っ暗だった。


一瞬、自分がどこにいるのか分からず、辺りを見渡して動転する。
だけどすぐに今自分が、ペンションに来ていることを思い出して、ほっと息をついた。


「シャワーでも浴びよ……」


一人でいると、つい独り言を言ってしまう。

あたしはすっかり冴えきった頭で、鞄から新しいワンピースを取り出すと、お風呂場へと向かった。



汗でベトベトになっていた体が、シャワーで洗い流されサッパリとする。

タオルで拭いて、ワンピースをかぶり、髪を乾かした。


「ご飯、どうしよっかなー」


このペンションには素泊まり。
近くのレストランとかで食べる予定だったから、何も準備はしていない。


お腹は空いてはいるけど、やっぱり食欲はなく、なんとなく窓辺へと向かった。



「綺麗……」


窓からは、星空でキラキラと光る海が見えた。
 
< 8 / 326 >

この作品をシェア

pagetop