俺様副社長に捕まりました。
「ああっ!」
急に大きな声を出すもんだからびっくりしてしたのと尋ねると
水沢さんは更に私との距離を縮めた。
「そーいえば・・・・じーちゃんに俺のこと水沢さんじゃなくて・・・名前でよんでたよな~」
「えっ?」
・・・そういえばあの時会長が水沢さんじゃなくて尊って名前で読んでたから
その流れで私も尊さんって読んでいた・・・っけ?!
「なんでじーちゃんに言って俺と会話するときは相変わらず『水沢さん』って言うんだよ」
「そ・・それは・・・会長が水沢さんの事名前で呼ぶからそれに会わせたというか・・・・」

「言ってよ」
「え?」
水沢さんが更に距離を縮めてきた。
「・・・だから・・・俺のこと苗字じゃなくて名前呼べよ」
真剣な眼差しでとても冗談を言っているような雰囲気ではなかった。
でも・・・今までずっと水沢さんだったのに急に『尊さん』は恥ずかしいというか・・・
「いまからですか?」
分かっていても聞いてしまうのは時間稼ぎだとわかっているのだろう。
「いまからに決まってるだろうが・・・」
「ううう~~」
やっぱり恥ずかしい面と向かってはやっぱり言えなくて渋っていた。
すると大きなため息が聞こえた
「はぁ~~わかったよ」
さっきまでしつこかったのに引きが早い?そう思ったのだが・・・
「順番がちょっとぐちゃぐちゃになったけど・・・・」
スーツのポケットから取り出したものはジュエリーケースだった。
水沢さんはケースの蓋を開けるとそれを私に見えるように差し出した。
「水沢さん・・・!これって」
それは光り輝くダイヤモンドの指輪だった。
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