君と過ごした1ヶ月








『……ただいまー』



ため息まじりの声におじいちゃんが不思議そうな顔で玄関に顔をだした



「今日は随分と昨日と様子が違っとるの、なにかあったのか?」


『なにもないよ』



一応誤魔化そうとしてみるものの明らかに声のトーンは下がっている。


それに気づいてはいるもののどうしようもないほど気分は落ち込んでいて、ため息を堪えるので精一杯だ。



「なんかあったのか、花火大会のことで」



手を洗いに洗面所に向かう私におじいちゃんがかけた言葉で私の足はピタリととまった。


振り返った私におじいちゃんはニヤリと笑って言った。



「あの坊主に断られでもしたか」


『おじいちゃん、気づい、てたの?』



あまりの驚きで途切れ途切れになった私にさらに意地悪な笑みを深めて



「バレんとでも思うたか」





その顔は年寄りって言うよりも元気な少年を思わせる笑顔だった。







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