サイコーに幸せなお姫様。
「すぐには…許せないし…ものすごくショックだけど…恋愛感情ないなら少し安心した…瀬名さん…私のこと飽きたわけじゃないんだよね?」
そう言ってポロポロと大粒の涙を流すテルヨ…
一気に後悔の波が押し寄せてきた。俺、バカだ。
自分が苦しいからって…不安だからって何でこんなやり方をしてしまったんだろう?
なんでこんなにも彼女を傷つけてるんだよ?
結局、テルヨは怒る感情は見せてくれなかったけど充分すぎる愛情は感じて…すぐにでも誤解をといて謝ろうとした。
だけど隣のなおは…
違った。
「あーのーさ!私は旦那がいるのに彼女のいる瀬名さんと浮気したって言ってるんですよ?!なんで責めないんですか?!」
「…な、なお?」
「許せないなら汚い言葉をぶつけて私のこと殴ればいいじゃないですか!!テルヨさんの瀬名さんに対する気持ちってそんなもんなの?!」
なおの怒りに近い言葉にテルヨは涙を拭いながら立ち上がる。そしてなおに近づいて…
一一パシッ
う・・・うそ・・・
あのテルヨが…あのなおを…軽くだけど右手で平手打ちした。