サイコーに幸せなお姫様。



なおは俺の言葉を聞いて目に涙をためる。



「……どうした?」



優しく問い掛けるとポロリとひとすじの涙をこぼす。



「……ごめっ……私、赤ちゃんほしいとか言っておいて……本当は怖い」



それはずっと気を張り詰めていた姫の感情の糸が切れた瞬間だった。



「うん……知ってる。誰だって出産は不安だよ。怖いよ」



ハンカチで涙をふいてあげて優しく唇にキスをする。



「変われるものなら変わってあげたいよ……」



とてつもない痛みのうえに腹を切られるって分かっているなんて誰だって怖いよ。



しかも今は一歩も自由に動けない状態。



ナーバスにもなるよ。



「なおも変わった。あんなに自分の気持ち言わない女だったのに今は超素直。大好きだよ」



「……ツッチーの前だけだよ」



それがなおさらかわいいんだよ。



「ごめん。俺は頑張ってしか言えなくて。だけど乗り越えたら絶対幸せが待ってるから……なおと赤ちゃん三人を絶対俺が幸せにするから……」



超非力……こんなことしか言ってやれない。気安めなうまい言葉さえ出てこないよ。




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