思春期ベリーライン
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わたし、市原 穂香の嫌いなもの。
苦い食べ物と辛い食べもの。
あとは、虫とおばけも。
痛いことは大の苦手。
だけど1番嫌いなのは、────男の子。
わたしは男性恐怖症で、少しでもこわい男の子とは関わりたくない。
それは変わらない。
だけど、だけどね。
わたし、君とはもっとおしゃべりしたいの。
ずっと……そばにいたいの。
震える指先に力をこめて、なんとかこらえる。
息を大きく吸う。
頑張れ、わたし。
千菜ちゃんに言った時みたいに、勇気を出して。
そして、
「ご、後藤くん! おはよう」
初めての朝の挨拶。
わたしから口にした、男の子への呼びかけ。
どうしようもなくどきどきして、顔があつくてたまらない。
胸が酔いそうなくらい、甘く痛む。
初めての、この気持ち。
これがなにかはきっとね……。
わたし、もう知ってるんだ。