隣の席の苦手なキミと




「何番だった?」



私がそう言うと会津くんは紙を見せてくれた。



「さ、32番⁉︎ 」


32番は窓側の1番前。



「そんなぁ……」



1番離れてるじゃん……。



気持ちは変わらない、っていっても悲しいものは悲しい。



しょぼんと落ち込んでると南ちゃんも来た。



「南ちゃんは何番?」



「ん?15。」



15番はちょうど真ん中の席。




「南ちゃんも遠い……」



南ちゃんも会津くんも遠いなんて……



少し泣きたくなる。



「席が離れたくらいでそんな落ち込むなって。」



「そうよ。私たちは離れてても友達じゃん。」




呆れたように言う会津くんと、優しく言ってくれる南ちゃん。




< 247 / 300 >

この作品をシェア

pagetop