初恋の君は俺を忘れてしまいました。
この先生はとてもいい先生で小学校一年のころに初めて来たときにがちがちだった私にこう言ったんだ。


「君、かわいいね?飴ちゃん食べる?」


なんだか、不審者みたいで、それがなぜかわからないけれど、安心したんだ。


この人は私の知っている大人とは違うのかなって。


それからは小学三年までは病院が楽しみだった。


毎週同じ検査を何回も繰り返すだけだったから。


三年くらいたって、点滴や採血など、注射が増えた。


病院内を逃げ回ったりすることもあったけど、中学に入るくらいにはなにも怖くなくなった。
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