初恋の君は俺を忘れてしまいました。
もし、沙菜がここにいたら・・・


俺と同じで推薦が来て、一緒に受かって一人暮らししていただろうか?


俺は沙菜がいなくなったこの二年、沙菜のことを忘れるように勉強に打ち込んだ。


テストでどれだけいい点をとっても、忘れることはできなくて。


結局、この二年の間一日も沙菜を忘れることができなかった。


あいつを気になっているのは俺だけだったのか、水樹と千里はどれだけ俺と一緒にいても沙菜
の話題は一切出さなかった。


きっと二人なりに気を使ってくれたんだと思う。


今頃沙菜は好きな人ができて、付き合ったりしているのだろうか?


俺はどんだけ告白されても付き合えるやつなんていなかった。


それから俺は千里でさえ、女に触ることができなくなった。


沙菜じゃなきゃダメだったんだ。


沙菜。


俺は今でも沙菜のことを忘れることができていないよ。


沙菜にもう一度会いたい。


もう一度・・・。

< 85 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop