それでも愛してる。
✩第4章✩

消えかけの光 ー愛菜ー





キーンコーンカーンコーン。

校内に鳴り響くチャイムと共に
担任が入ってくる。


「おはようございます。」


先生は結構歳でメガネを
よく動かしている。

無駄だと思うが。


「工藤くんは休みですか?」


ざわざわとざわつく教室。


「俺太陽みたよ」


「元気なかったよね?」


「休みなの?やだぁ」


ちらり横を見る。
からっぽの席はまだ
太陽は戻って来てないことを
教えてくれる。


「遅刻じゃね?」


誰かがそう言うと
先生は1度頷き出席簿に何やら
書き留めた。


「では、1日頑張ってください。」


それだけ言って教室を出ていく。


大丈夫だよね。

もうちょっとしたら帰ってくるから…。



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