ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
イングリッシュマフィンをトースターで焼いている間に、フライパンに軽く油を引いて、ベーコンエッグを作る。



一本1000円のベーコンと、10個で500円の卵。



私は、食材にかけるお金は惜しまないことにしている。



だって、安い貧相な材料で作った料理って、味はそれほど悪くなくても、

食べるだけで自分の心まで貧しくなる気がするから。



私は外見にはお金をかけないほうだけど、身体の中に入れるものは、品質の良いものにしたいのだ。


低俗な安っぽいものが私の中にあるなんて、我慢ならない。




焼き上がったマフィンにベーコンエッグをはさみ、レタスとハーブのサラダをそえて、カットしたオレンジとともにリビングのテーブルに持って行く。



テレビのニュースをつけ、玄関のドアに投函された新聞を開いて読みながら、ゆっくりと朝食をとる。



それから歯を磨き、メイクをすませ、スーツに着替えて、私はマンションの部屋を出た。




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