ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
でも、ここは大人の女として、感情は殺して。




「浮気なんかじゃありませんよ。

仕事です。

打ち合わせのために、他の作家先生とお会いするんです」



『わざわざ夜に?』



「ええ、先生からのご要望ですので」



『怪しいなぁ。なんで夜なんだよ』




朝比奈先生が不満げな声音で言う。


唇を尖らせているのが目に見えるようだ。



なんだろう、この男。


すごくめんどくさい。




「それは、お忙しい作家先生だからでしょう。

精力的に執筆なさっているので、色々な出版社との打ち合わせなどで昼はお時間がとれないんです。

あなたと違って」




言ってしまってから、しまった、とまた反省する。



私はこの人に気に入られなければならないのだ。


こんな嫌味なんて言っていてはいけない。



分かっているのに、どうしてだろう。


この人と話していると、調子が狂う。


そして、計算がうまくいかない。




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