ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
「もしもーし?おー、スズカちゃん!

おひさー。なになに、どしたのー?」




電話が繋がったとたんに、先生はにへらと笑う。



さっきまでの真剣な顔はどこに行ったのよ!!


私は愕然として先生を見つめる。



先生は気にするふうもなく、にこにこしながら話を続ける。




「えー? なになに? 今から?

いいよいいよ、ぜーんぜん。

俺、ヒマジンだからさ。


なに食べに行く?

え? 俺が選んでいいの?

じゃあねぇ、イタリアンかなー。


うんうん、じゃあ、5時にいつものカフェで」




………どうやら先生は、今からどこぞの女と食事をしに行くつもりらしい。



なに考えてるのよ!?


やっと片付けが終わって、今から仕事の打ち合わせをしようってところなのに。




「ちょっと、朝比奈先生………」




私は先生を止めようと口を開いた。



ところが、そのときにはもう、先生は電話を切ってしまっていた。




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