ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
「あっ、もしもし、エリザベス?

元気にしてた?

って、先週会ったばっかりか、あはは」




………エリザベス!?


平然と話している先生の隣で、私は度肝を抜かれた。



どう考えても外国人よね………?


日本語で話してはいるけど、電話ごしに漏れ聞こえてくる声は、たしかにカタコトだ。




「どう、日本には慣れた?

うんうん、そうだね、やっぱり文化の違いがね………。

なに、俺と話したいって?

あはは、嬉しいなぁ。


えっ、今日?

うーん、ごめんね、今日はもう他の子と約束しちゃったから………。

そうそう、だから、また明日ね」




そう言って先生は明日の約束を済ませると、浮き浮きした様子で電話を切った。




「ちょっと、先生……っ」



「んー? あ、メール来てたんだ、気づかなかった。

おー、ミサエちゃんか、申し訳ないけど明日の夜だな………」




ぶつぶつと独り言を言いながらメールに返信をする先生。



ーーーこの男………!



私はとうとう怒りを堪えきれずに、がばっと立ち上がった。




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