ひまつぶしの恋、ろくでなしの愛
言うだけ無駄かとは思いつつも、とりあえず言うだけは言ってみた。



すると意外にも、先生は「なるほどね」と頷いた。




「そういう考え方もあるか………。

分かった、じゃあ、何人もの女の子たちと会うのはやめにするよ」




「はい、そうしてくだ………えっ!?」




予想外の言葉に、あたしは耳を疑う。



でも、先生は真剣な顔で携帯電話を再び手に取り、どこかに電話をかけ始めた。




「もしもし、ソウコさん? さっきはありがとね。

ところでさぁ、急なんだけど………俺ね、もうソウコさんのところに行くのはやめにしようと思って。

うん、そう、執筆のことでね………いやぁ、まだ分からないけどさ。

うんうん、もちろんだよ、もし書けたらソウコには必ず報告する。

うん、愛してるよ……今までありがとう、ソウコさん」




「あ、スズカちゃん? 今いい?

今日の約束のことだけど、なしにしてもらっていいかな?

うん、急用が入っちゃってね。

あー、明日も明後日も無理なんだ。

というか、ずっと無理かな……。

うん、悪いけど、そういうことになるね。

大丈夫、スズカちゃんは美人だし性格もいいし、俺なんかよりもっといい男がいるはずだよ。

うん、じゃあね、お元気で」




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