花の下に死す
「美しいが、この世のものとは思えないお方だった」
清盛の言葉に、義清も同意した。
(私たちと同じように、食事をしたり眠ったりしている姿が想像できない)
一歳年を取るのが、他の人間たちよりもずっとゆっくりなようにも思えた。
こちらが年を取り老人になっても、あの方は依然として若さと美貌を保っているかもしれない、そんな気さえした。
「それと、鳥羽院が待賢門院さまから完全に離れられない理由も、分かったような気がする」
「それはどういうことだ」
義清は問いかけた。
「鳥羽院はおそらく、裏切られて憎んでいるのと同時に、あの美貌の虜となられているのだろう」
「裏切り……」
「待賢門院さまは、生前の白河院と関係があったのだろう? 白河院は数多の女と関係を持ち、やがてはどこかへ嫁がせるといったことを繰り返してきたのだから」
「清盛、それは」
「俺の親父も被害者の一人だ。その分利益を手にしたかもしれないけど」
清盛は自らの出生にまつわる噂を知っているのだと、義清は察した。
清盛の言葉に、義清も同意した。
(私たちと同じように、食事をしたり眠ったりしている姿が想像できない)
一歳年を取るのが、他の人間たちよりもずっとゆっくりなようにも思えた。
こちらが年を取り老人になっても、あの方は依然として若さと美貌を保っているかもしれない、そんな気さえした。
「それと、鳥羽院が待賢門院さまから完全に離れられない理由も、分かったような気がする」
「それはどういうことだ」
義清は問いかけた。
「鳥羽院はおそらく、裏切られて憎んでいるのと同時に、あの美貌の虜となられているのだろう」
「裏切り……」
「待賢門院さまは、生前の白河院と関係があったのだろう? 白河院は数多の女と関係を持ち、やがてはどこかへ嫁がせるといったことを繰り返してきたのだから」
「清盛、それは」
「俺の親父も被害者の一人だ。その分利益を手にしたかもしれないけど」
清盛は自らの出生にまつわる噂を知っているのだと、義清は察した。