約束ラバーズ


『密室で短いスカートにドキドキ作戦とかー、

ヤキモチ妬かせてドギマギさせてやろう作戦とかー!!

でもこの時はジローちゃんに本気で嫌われたと思って、本気で焦った!』

渉が呑気に笑う。


「渉。


本当に余計な事しかしないね?」

こめかみがミシミシするが、裏腹に笑みを浮かべてみせる。

『こわっ!!

ジローちゃん!ごめんってーー!』

「僕がどんな思いで…『ジローくん…っ』


亜希が、僕の左腕にしがみつく。


『ほしくんを許してあげて!

あたし、ほしくんにすっごく感謝してるの。

だってそれだけあたし達を応援してくれてたんだよ!』


僕を見上げて懇願する。


…本当に亜希は、あざとい。

そんな可愛くお願いされたら、許すしかない。

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