Ri.Night Ⅰ 【全完結】


っていうか、何この人数。


視線の先には、物凄い人、人、人。

もしかしてと思ってちらりと振り返ってみれば。



……マジですか。



あたしを囲むようにして沢山の人が立っていた。


強面の人もいれば、喧嘩出来るの?と聞きたくなるような男の子もいる。その姿格好はいかにも不良という感じだった。



普通の女の子だったらこの状況、物凄く怖がるんだろうけど、残念なことにあたしは全くと言っていい程怖くない。


まぁ、兄の友達が不良ばっかだからね。慣れてる。問題は中身だ。


兄の友達は知り合いだからかもしれないけどみんな優しい。

けど、この人達はどうか分からない。



爆笑男達は守ってくれようとしてるからまだいいとして、相手の人は正体不明。


危険な人物ならここにいるのはヤバい。

とりあえず顔だけでも拝んでおこう。



そう思った私は、爆笑男と失礼男の前に立っている男に目を向けた。


瞬間、タイミング良くその男の人と目が合った。


男はあたしを見て一瞬目を見開いたが、すぐに元に戻り。代わりににやりと厭らしい笑みを浮かべた。


その不気味な笑みにぞわりと全身が総毛立つ。


……なんかあの人嫌だ。気持ち悪い。

< 16 / 374 >

この作品をシェア

pagetop