喋らないキミへの幸せ
「見て見ぬふりはできません。手当てしてもよろしいですか?」



心を許してしまうまっすぐな瞳だった。



「お願いしても…いいですか?」



ホッとした表情を浮かべ手当てをしてくれる。



服を脱ぎ、背中のあざを見せた。



やはり私の思っていた通り驚いていた。



しかし、早々に包帯を巻いたり、湿布を貼ったりしてくれた。



「ありがとうございました。」



と、お礼を言い服を着る。



「いえ。……気づいてあげられなくてごめんね…。」



「え?」



聞こえるか聞こえないかぐらいの声で呟く。



そして普段、敬語を使って下さるので一瞬、驚いた。



「申し訳ありません!お嬢様にむかってタメ口だなんて!切腹します!」


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