2人だけの秘密。
その制服を前にして、修史さんがびっくりしたように目を見開く。
何て言葉が返ってくるのかドキドキしながら待っていたら、修史さんがやがて呟くように言った。
「…これ、は…鏡子の制服…だよね?」
「はい…そうです、」
思いもよらぬ事態に、さすがの修史さんも表情が引きつっている。
でも…
「…誰がやった、とか…わかる?」
「いえ、それは…」
「心当たりもない?」
「たぶん…夏木さんか、吉河さんじゃないかなって…思ってるんですけど、」
あたしはそう言うと、修史さんの目を見れなくてうつ向いた。
…修史さんは今、何て思ってるかな。
そう思っていると…
「!」
次の瞬間、修史さんが思い立ったように椅子から立ち上がった。
「修史さっ…」
あたしは思わず名前を呼んでしまったけれど、そのことにハッとしていたら修史さんが言う。
「鏡子はここで待ってろ、」