【完】狂犬チワワ的彼氏
龍也 side
夕陽が射し込む自分の部屋で、いつもの棚を漁る。
…そろそろ時間だ。
アイツ、待ってるだろうな。
俺がそう思いながら棚の引き出しから取り出した物――…
キャットフードをナイロン袋の中に少しだけ入れると、俺は早速部屋を後にして階段を下りた。
今日は、智輝さんは女の子とデートをしていて、拓海さんは友達と遊びに行っている。
……けど、そろそろ拓海さんは帰ってくる頃かもしれない。
俺は一旦部屋に戻って鞄を持ち、ナイロン袋に入れたキャットフードをその中に入れると、再び階段を下りて玄関に行った。
しかし―――…
「ただいまー」
「!」
その時、やっぱりタイミング悪く拓海さんが家に帰って来た。
「…おかえりなさい」
俺がそんな拓海さんを前にしてそう言うと、拓海さんは俺を見るなり目をぱちくりとさせて問いかける。
「あれ…お前どこか行くの?」
「…はい。本屋に」
「へぇ」