【完】狂犬チワワ的彼氏


「…うん、これだけだよ」



その問いにあたしがそう頷いたら、拓海くんは「…そっか」と相槌を打った。

そんな拓海くんの問いかけに、あたしは「もしかして、この後用事でもあるのかな」と思ったけれど…そんなふうには見えないし。

そう思って、今度は待ちに待った(?)拓海くんの話を聞こうとしたら、拓海くんがそれを遮るように、再度あたしに言った。



「本っ当に、他には何もないんだな?」



そうやって真剣な表情でそう問いかけると、じっと黙ってあたしの返事を待つ拓海くん。

そんな拓海くんに疑問を抱きながらも、あたしは「ないよ」と頷いてメニューを取り出す。


…甘いもの、食べたくなっちゃった。


そう思って、あたしがスイーツを選びだしたら…



「はぁ……何だよ」

「…?」



ふいに向かいから軽いため息が聞こえて、拓海くんが何故か安心したように椅子の背もたれに寄り掛かった。


…ん?



「…どうかした?」



そんな拓海くんのよくわからない様子に、あたしが首を傾げながらそう問いかけると、拓海くんがさっきより少し小さめの声で言う。



「だってお前……何日も連絡ナシで急に逢えるとか?聞かれたら…」

「?」

「普通、あっち系の話だと思うだろうが」

「??」



そう言うと、二度目の本当に安堵したため息を吐く。


…あっち系って?


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