【完】狂犬チワワ的彼氏


優しく、リップを塗った。


でも、それは嬉しいけど…心臓がドキドキしまくっていて、何より目のやり場に一番困ってしまう。

あたしの目の前には、あたしの唇を見つめる木塚くんの顔。


どうしよう…どうしよう…。


そう思って困っていたら…



「…ほらよ、」

「!」

「鏡、見てみろ」



やがてメイクが全て完了したらしい木塚くんがそう言って、あたしに手鏡を渡した。


…お、終わったんだ…。


木塚くんの顔が離れた瞬間、あたしはほっとしたような…でも少し寂しいような…変な感情に襲われる。

そして半信半疑でその手鏡を受け取って、自分の顔を見てみると…



「!!わ、」

「…」



あたしは鏡に映る自分の顔を見て、感動で思わずそんな声を漏らした。

だってそこに映る自分はまるで別人で…いつもよりももっと可愛くなっていたから。



「カワイイ!!!」



そんな自分の姿を見てやっぱりあたしが正直な感想を言うと、また木塚くんが笑って言う。



「だからー、それ普通自分で言…」

「木塚くん、ありがとう!!」

「!」

「ほんっとにありがとう!感動した!」



あたしは木塚くんの言葉を遮ってそう言うと、思わず満面の笑みを浮かべる。


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