domino
 目の前に社長の机がある。社長の椅子がある。僕はそれらに触れ、座ってみた。社長の机は信じられないくらい大きく感じ、社長の椅子は形容しがたい位に快適な座り心地だった。
 「この机、この椅子が僕のものになる。いや、それどころかこの会社が僕のものか。」
 社長室には僕一人だ。さっきまで堪えていた笑いがいつまでも止む事がなかった。
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