満たされない心〜貴方が満たしてくれた〜

「俺が話をするから…」
「結衣は家で待ってろ」


康太は全てやるんだろう…
けど、それじゃ
私は前に進めないんじゃないかな…


『…私が…言う』

その言葉に康太は驚きながらも

「いいのか?」

心配してくれる

『…一緒に…いてくれるん…でしょ』


私は少し震えていた。


私の肩を抱き

「当たり前だ」



私の服は…着れないね…
少し破れてるし、ボタン飛んでるし…

「結衣様、これを…」

桜田さんが紙袋をわたしてくれ
中を見てみると、私の服が入っていた


「勝手にお荷物を開けさせていただきました…申し訳ありません」


頭を下げる桜田さんに
私は


『謝らないでください!ありがとうございます』


私は身体を洗いたいと言うと
康太が私を抱きかかえて連れて行く


『大丈夫だから…』

そう言っても
康太は「ダメだ」それだけ。


シャワー室に入っても出ようとしない。


『…康太…』

シャワーも浴びれない…


「結衣から目を離したら、確実に泣くだろ…」


だから、一緒に居るという。
一人になれば思い出してしまう。

…心配性なの?
そう思うと笑える


『ありがとう…なら、いてください』
『けど、シャワー室のドアは閉めるから』

そう言って、シャワー室へ入った。
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