別に好きになってねぇから。
「あ、ご飯はまともに炊けるんだ」
白米を一口味わう綾崎くん。
まともにって所に若干イラってきたけれど
「美味い」
お~!
イケメンお兄さん、ビーフシチューよりもカレーよりも白米で私胃袋掴んでやりましたよ!
「胃袋は別に掴まれてないけど。普通に美味いよね。まぁどうせ素材がいいんだろうけど」
…本日2度目チャラリーンチャラチャラチャンチャンが私の脳内で流れる。
というか素材っておばあちゃんが耕した米のことだよね?
おばあちゃん!ありがとうございます!
おばあちゃんのお米のおかげで私綾崎くんの口から美味しいって言葉聞けたよ!
おばあちゃん~!大好きだよ~!
「なに。手を広げて涙ぐんでんの、気味悪い」
はっ!
私は空を見上げ手を広げおばあちゃんへ感謝の気持ちを感じてたところ、隣の綾崎くんに気味悪いなんて言われ再びショボーンだ。
「…お前さ。テスト終わったら付き合ってよ?」
「ええっ!?付き合って!?」
え、それって綾崎くんの彼女!?
「1日限定だけど」
え……………。
イケメンお兄さん、やっぱり私綾崎くんの胃袋掴んでやりましたよ。
付き合ってって言われましたよ!!
だけど1日限定……!?
ストラップよりレア物じゃないですか!!
「俺の母さんがうるさいんだよ。見合いしろって、だから彼女いるから断るって言って断ったのはいいんだけど彼女に会わせろうるせぇんだよ……」
「うん。それで?」
「普通に考えたらわかんないの?お前やっぱバカだろ」
「バカじゃないよ!それより綾崎くんって彼女いたの?」