Love nest~盲愛~
「やっぱり、白が似合うな」
甘いバリトンボイスがリフレインする。
白が似合う?
私が??
今まで自分に似合う色だなんて、考えた事もなかった。
この人の目には、そう映っているのね。
そう言えば、この部屋も白を基調としているし、彼が買ってくれた服も白地のものが多かった。
彼は清楚な感じの女性が好きなのかもしれない。
彼の心の一端に触れられた気がした、次の瞬間。
「フッ、俺好みには………ほど遠いな」
「っ……」
開かれたガウンの襟元から、スッと手を腰に回した彼が発した一言。
彼の指先が腰骨をなぞるように行き来している。
彼は、痩せてる女性は好きじゃないらしい。
という事は、私には魅力が足りないって事……よね?
それって、私は………抱けないって………事?
静まり返る室内に緊張が走る。
抱く気がしないとは言われてない。
けれど、明らかに彼の欲情を削ぐには十分な状況で。
私は……一体、どうしたらいいの?
私に彼を誘惑するような術は持ち合わせてない。
男女の駆け引きなど、私にはハードルが高すぎる。
そもそも、恋だってした事ないのに……。
そんな私に男心が分るはずない。
私の左胸は、先程とは違う警笛を鳴らし始めた。
気に入って貰わないとならないのに、このままでは愛想をつかされるのでは……と。
すると、無言のまま彼の気配が遠のいた。
それは、彼が私から離れ、ベッドから下りた事を意味していた。
私はいてもたってもいられず………。