yellow ribbon
授業の合間の休憩中。
お手洗いから帰って来ると赤地くんに声をかけられた。
「あ、中野さん!」
最初、赤地くんに声をかけられると一緒にいる集団の目がゾロっとこちらに向けられのが気まずくて。
誰もいない時に話しかけて欲しいなーなんて思ってたのに、慣れって怖い。
今じゃそれが普通で、特に気にもしなくなってしまった。
「はい?」
「今日の当番はウチのクラスだって」
週に二回各クラスのゴミ捨てがあって、環境委員はそのゴミの分別当番があるのだ。
こないだやったばかりだと思ってたけど。
「回ってくるの早いね」
苦笑いをすると、赤地くんは大きく頷いた。
「小学生じゃ無いんだし、見張ってなくたって自分達で分別出来んだろー」
…その言葉が説得力に欠けるのは彼の見た目のせいだと思う。
口に出しては言わないけれど。