上司に秘密を握られちゃいました。
やっと木曜になって休みが取れると、休みが取れず出勤している真山さんに、なにかしたくなった。
これからもこうして休みがすれ違うだろう。
仕事も忙しく、残業も多い彼と、会社帰りにデートするのも難しい。
だけど、それを嘆いているばかりでは、私たちはダメになってしまう。
そう考えた私は、ひとりの時間を楽しみつつ、真山さんのためにできることを考えた。
「お料理、頑張っちゃう?」
洋服作りは得意だけど、特に料理が得意というわけではない。
それでも、毎日外食だという彼に、なにか家庭的な料理を作ってあげたい。
きっと地下の惣菜の方が何倍もおいしい。
そういったものを試食している彼に、私の料理なんてと思ったけれど、コンビニのサンドウィッチをあんなに喜んでくれた。
きっと頑張れば、食べてくれる。