上司に秘密を握られちゃいました。

「すぐに着替えてくる」


彼は、二階に上がって行った。

再びキッチンに戻り、温め直した料理を皿に盛りはじめる。
ちょっと味見したところでは、なかなかおいしくできている。

だけど、初めて好きな人に食べてもらう料理が、こんなものでよかったのかと考える。

男の人ってなにを喜ぶんだろう?
肉じゃが?


「うまそうだ」


突然後ろから真山さんの声がした。


「頑張って作ったんですけど……あっ」


振り向きながら口を開くと、突然彼に抱き寄せられる。


「よかった。もう嫌われたと、思った」


背中に回る手に、一層力がこもる。

早乙女様が『リアンで昼間からビールがぶ飲みしてた男がいた』と言っていた。
私が一晩不安の中で過ごしたように、彼も?
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