上司に秘密を握られちゃいました。
どう考えても、三十分の仕事としては成果が少ない。
おそらくそれに気が付いた真山さんは「俺も手伝うよ」と隣に座った。
佳乃さんとなにがあったのだろう。
なんでもない顔をしている真山さんに尋ねたくてたまらない。
だけど……仕事中だ。
「うーん。状態がよくないね。
とりあえず何点かはレプリカを発注しよう。
えぇっと、絶対欲しいのは……」
真山さんは私が提案した欲しい制服の一覧書をめくり、指示を出す。
「この初期のものは絶対に見つかりそうにないね。
これと、これ。あとは……この赤い制服もないね」
それは私がコスプレに走るきっかけとなった赤い制服。
「とりあえず、見積もり取って?」
「わかりました」
いいな……この赤いジャケットを着て歩くことができたら……。
たとえ受付に立てなくても、ちょっと夢が叶うのに。