上司に秘密を握られちゃいました。

もうこの話は終わり。

真山さんが過去に負った傷は、簡単には癒えないかもしれない。
でも、私がきっと……忘れさせてみせる。

制服以外のことで、こんなに強い気持ちを持ったのは初めてだった。


「藍華……本当にごめん」

「なに食べますか? 私もお腹がすいちゃいました」


辛そうな彼の顔は、もう見たくない。


「そう、だね。デリバリーしようか。
でも、ケーキもいただいていい?」


私の気持ちが届いたのか、彼は気持ちを切り替えるかのように、笑顔を作ってみせた。
やっぱり彼には笑顔が似合う。


「はい!」


ピザの注文を済ませると、ふたりでこたつに入って、ガトーショコラを食べることにした。
大きな口で頬張った真山さんは、小さく何度もうなずく。

どう、かな……。


「うまい!」


彼は、ちょっと大げさすぎるほどに褒めてくれた。

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