上司に秘密を握られちゃいました。

「おいで」


公孝さんは、最近一層私を甘やかす。
弁当を食べ終わった彼は私の手を引いて、寝室に向かった。

何度体を重ねても、まだ緊張は解けない。


「俺の方がソワソワしてる」

「えっ?」


彼は私の腰を抱くと、額にキスをする。


「藍華の凛々しい制服姿を皆に見られたら、誰かに取られないかって」

「まさか……」


ぎこちない私なんかより、現役受付の人の方が立ち居振る舞いだってきれいだし、笑顔も様になっている。
私も追いつかなくちゃ。


「そのくらいきれいなんだよ。ちょっとあの制服を脱がせてみたい」

「ヤダ……」


早乙女様の『男って制服に弱いのよ』という言葉、本当なのかも?
まぁ、早乙女様も元々男なわけだし……気持ちがわかるの?
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