従順なペットは愛を囁く


「ここで日向さんと会えるなんて思っていませんでした。ここだと飲みにくくて、日向さんのところに行こうかと考えていたんです。」

堅苦しいしゃべり方をする人だと思った。
けれど、清潔感があってさわやかな顔は好感が持てた。

「康之(やすゆき)さんは静かに飲みますからね」

日向がそう言い終わる前に私口が勝手に動いた。

「も、もしよかったら、一緒にアイスとか食べに行きませんか?」

「……」
「……」

この時の日向と康之さんのぽかん顔は、絵に描いたようにおそろいだった。

いわゆるひとめぼれというものなのか、少量とはいえアルコールのなせる業なのか、康之さんを最初に誘ったのは私だ。




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