ホルガリズム

ぷはぁっと息を吐くと、唇の泡を拭う事なく彼女は


「んまいッ!!」


と、ニンマリ笑った。


届いたばかりの枝豆を幸せそうに摘む姿はなんとなく微笑ましくて、その様子を眺めながらチビチビと飲んでいる自分に気付き、慌ててジョッキを傾ける。


彼女のつま先では、ぷらぷらとオッサンサンダルが揺れていた。



そういえば―・・・


僕はちょっとだけ気になっていた事を、彼女に聞いてみる事にした。
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