君をひたすら傷つけて
 今からどんな関係を作っていくのか分からないけど、慎哉さんの素直な気持ちを聞くことが出来てよかった。

「雅。高取さんと話せたのね」

「昨日の夜に高取さんのマンションでゆっくり話せた。今までのこととか、高取さんの気持ちとか私の気持ちとか、素直に色々なことを話して、結婚を前提に付き合うことになった。これから、二人で新しく始めようと言ってくれたの。それと妊娠していることも喜んでくれた。拒絶されたらどうしようかと思ったけど、受け入れて貰えてよかった」

 私の一番の心配はマンションに戻るとかではなく、お腹の中の子どもを受け入れてくれるかということだった。

「素直になれたのね」

「子どもも一緒に育てたいと言ってくれたの。妊娠したことも喜んでくれて」

「雅。これからは何があっても高取さんと二人で話し合って、自分の気持ちを素直に言葉にするのを忘れないで。雅は自分の気持ちを抑えこむことが多いでしょ。でもね、今回のことで分かったと思うけど、雅が苦しかったように、同じくらいか、それ以上に高取さんは苦しかったと思う」

 自分の事ばかりで慎哉さんのことを考えてなかった。ずっと、甘えてきて、それが当たり前のように思っていた。キツいのも苦しいのも私だけだと思っていた。でも、自分の行動が慎哉さんを苦しめていた。

 大好きな人を苦しめるようなことをもうしたくないと思った。
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