君をひたすら傷つけて
高校生の男の子も三年になると精神も成長して親への反抗期特有の反発は薄れてくる。でも、高取くんは反抗期というのでもないし、私の見る限りは普通の高校生の男の子だった。それなのに、お兄さんの過保護さは普通ではない。でもお兄さんは本気に高取くんのことを心配しているようにしか見えない。
「わかった。メールは忘れることのないように。それと無理を絶対にしないこと。帰りは連絡すればここまで車で迎えに来る。寒いからキチンとコートは来て、くれぐれも身体を冷やさないように」
「うん。分かっているから兄さんも仕事頑張って。迎えはいいよ。一人で帰れるから。もう高校生だし兄に迎えに来て貰うなんておかしいだろ。俺は一人で大丈夫だよ」
「ああ。それは分かっているが、今日は寒いし、足元も悪いし」
「無理はしないから大丈夫」
「わかった。無理はしないように。それでは藤堂さん。弟をよろしくお願いします」
お兄さんは私に軽く会釈してから来賓用の玄関から出て行ってしまった。ガラス越しにスーツ姿の背中を見つめフッと息が漏れ肩の力が抜けた。私は緊張していたみたいだった。私の横でお兄さんの後ろ姿を見つめる私に高取くんは困ったような顔を向けた。
「吃驚したよね。兄は昔から過保護で心配性なんだ。兄の中では俺はまだ幼稚園児みたいなんだよ。もう高校も終わろうとしているのにね」
「でも大事なお兄さんなんでしょ」
「うん。この世の中で一番尊敬している人かもしれない。両親を除いてね」
「わかった。メールは忘れることのないように。それと無理を絶対にしないこと。帰りは連絡すればここまで車で迎えに来る。寒いからキチンとコートは来て、くれぐれも身体を冷やさないように」
「うん。分かっているから兄さんも仕事頑張って。迎えはいいよ。一人で帰れるから。もう高校生だし兄に迎えに来て貰うなんておかしいだろ。俺は一人で大丈夫だよ」
「ああ。それは分かっているが、今日は寒いし、足元も悪いし」
「無理はしないから大丈夫」
「わかった。無理はしないように。それでは藤堂さん。弟をよろしくお願いします」
お兄さんは私に軽く会釈してから来賓用の玄関から出て行ってしまった。ガラス越しにスーツ姿の背中を見つめフッと息が漏れ肩の力が抜けた。私は緊張していたみたいだった。私の横でお兄さんの後ろ姿を見つめる私に高取くんは困ったような顔を向けた。
「吃驚したよね。兄は昔から過保護で心配性なんだ。兄の中では俺はまだ幼稚園児みたいなんだよ。もう高校も終わろうとしているのにね」
「でも大事なお兄さんなんでしょ」
「うん。この世の中で一番尊敬している人かもしれない。両親を除いてね」