君をひたすら傷つけて
私の席は女の子の人だかりだった。高取くんはさっきは男の子と一緒に教室まで戻ってきていたけど、今は女の子の中心にいる。その中心にいても嫌がりもせずに話を聞いては微笑みを皆に向けていた。
女の子たちは口々に『素敵』とか『格好いい』とか『優しい』とかの歓声を上げるけど、どの言葉にも『褒め過ぎだよ』と高取くんはやんわりと否定するけど、その謙遜が女の子のツボに嵌っているようだった。休み時間が終わるチャイムが鳴ると女の子たちは名残惜しそうに自分の席に戻っていく。
「藤堂さん。ごめんね」
「気にしないでいいよ」
「でも、ごめんね」
高取くんが謝る必要なんかない。気配りの出来る優しさにいい人だなって本当に思った。この人は怒ることがあるのだろうかとも思いながら、『気にしないで』と言おうと口を開こうとした瞬間、ホームルームのために先生が入ってきた。
三学期の初めの日は先生の話や委員決めなどがある。高校三年の三学期の委員決めなんかあってないようなもので、受験を控えている人も多いし、そんなに用事もないからか、自由登校の説明がされ、あっという間にホームルームは終わってしまった。
既に受験を終えた人も居て、その人たちは明日からは自由登校になる。
「雅。一緒に帰ろう。駅前でケーキでもどう?」
さやかは自分のバッグを早々に片付け、既にコートも着込んで私の席の横にやってきた。相変わらず動きが素早い。
女の子たちは口々に『素敵』とか『格好いい』とか『優しい』とかの歓声を上げるけど、どの言葉にも『褒め過ぎだよ』と高取くんはやんわりと否定するけど、その謙遜が女の子のツボに嵌っているようだった。休み時間が終わるチャイムが鳴ると女の子たちは名残惜しそうに自分の席に戻っていく。
「藤堂さん。ごめんね」
「気にしないでいいよ」
「でも、ごめんね」
高取くんが謝る必要なんかない。気配りの出来る優しさにいい人だなって本当に思った。この人は怒ることがあるのだろうかとも思いながら、『気にしないで』と言おうと口を開こうとした瞬間、ホームルームのために先生が入ってきた。
三学期の初めの日は先生の話や委員決めなどがある。高校三年の三学期の委員決めなんかあってないようなもので、受験を控えている人も多いし、そんなに用事もないからか、自由登校の説明がされ、あっという間にホームルームは終わってしまった。
既に受験を終えた人も居て、その人たちは明日からは自由登校になる。
「雅。一緒に帰ろう。駅前でケーキでもどう?」
さやかは自分のバッグを早々に片付け、既にコートも着込んで私の席の横にやってきた。相変わらず動きが素早い。