君をひたすら傷つけて
駅前のケーキというのは魅力的なお誘いだった。久しぶりに会ったし、話したいこともある。でも、うんと言おうかと思ったけど止めた。それは横の席に座っている高取くんが視界に入ったからだった。たった二か月しかいない高取くんに校内の案内をすると約束をしている。それが今日だとは言ってないけど気になった。
「今日はやめとく。今度でいい?」
「それはいいけど、どうしたの?体調が悪いとか??」
「ううん。違うけど用事を思い出した」
「そっか。じゃ、また誘う。先に帰るね、またねぇ」
さやかはニッコリと笑うとハラハラと手を振ってから、教室を出ていく。そんな後姿を見てから、チラッと隣の席を見ると、高取くんは女の子に囲まれている中から私の方を見つめた。視線がそっと絡んで、高取くんは目を少し細める。私がさやかと一緒に帰らなかった意味を分かってくれたようでニッコリと笑う。
『ちょっと待ってて』
そう言われた気がした。
私は教室を出ると玄関の方には行かず職員室の方に歩く。校内案内をする約束はしたけど、今日するとか、どこで待つとか細かな約束をしているわけではなかったけど教室から離れた方がいいと思った。高取くんが知っているのは職員室までの道と、そこから講堂までの道。
私はその途中の渡り廊下から外を見ていた。
そこから見えるのは寒空の下に部活をする下級生で、寒いながらも楽しそうだった。ふと口から洩れたのは『いいな』って言葉だった。
「今日はやめとく。今度でいい?」
「それはいいけど、どうしたの?体調が悪いとか??」
「ううん。違うけど用事を思い出した」
「そっか。じゃ、また誘う。先に帰るね、またねぇ」
さやかはニッコリと笑うとハラハラと手を振ってから、教室を出ていく。そんな後姿を見てから、チラッと隣の席を見ると、高取くんは女の子に囲まれている中から私の方を見つめた。視線がそっと絡んで、高取くんは目を少し細める。私がさやかと一緒に帰らなかった意味を分かってくれたようでニッコリと笑う。
『ちょっと待ってて』
そう言われた気がした。
私は教室を出ると玄関の方には行かず職員室の方に歩く。校内案内をする約束はしたけど、今日するとか、どこで待つとか細かな約束をしているわけではなかったけど教室から離れた方がいいと思った。高取くんが知っているのは職員室までの道と、そこから講堂までの道。
私はその途中の渡り廊下から外を見ていた。
そこから見えるのは寒空の下に部活をする下級生で、寒いながらも楽しそうだった。ふと口から洩れたのは『いいな』って言葉だった。