君をひたすら傷つけて
そういうと、さっきと同じように私の頭をポンポンと撫でるとそのまま爽やかな微笑みを残してアルベールはバスルームに消えて行った。リビングに一人残された私は一気に身体から力が抜けてしまった。覚悟はしていたけど怖いという部分もあって…。
それでも、前に一歩進みたくて…。それをアルベールは分かっているのか、やんわりと躱された。今日が誕生日だからと思っていた私はどうしていいか分からなかった。
言われたとおりにゲストルームのドアを開けると、アルベールが電気をつけていてくれたので、ドアを開けた瞬間に部屋の中の様子が目に飛び込んできた。ゲストルームというには少し広めのその部屋は淡い若草色の空間に天蓋つきのベッドが真中に置いてある。天井にあるロートアイアンで出来たシャンデリアの光が優しくベッドに降り注いでいた。
「なんかお姫様のベッドみたい」
そんな言葉を零しながら、ベッドに近づき、そっと座ると、思ったよりもずっと柔かかった。見た目は豪華で、パリっとしたイメージなのにいざ触れると優しい素材でできているためかふんわりとしている。アルベールの包み込むような優しさは私を焦らせる。
そっと身体を擡げて目を閉じてみたけど、一向に眠れる気がしなかった。何も考えずに寝れればいいのに、どうも寝ることは出来そうもない。
アルベールは何を考えているのだろう。そんなことを思うと時間だけが過ぎていく。緊張しているのだと思うけど気持ちを落ち着けるためにもいつもの生活と同じようにしないといけないと思った。
それでも、前に一歩進みたくて…。それをアルベールは分かっているのか、やんわりと躱された。今日が誕生日だからと思っていた私はどうしていいか分からなかった。
言われたとおりにゲストルームのドアを開けると、アルベールが電気をつけていてくれたので、ドアを開けた瞬間に部屋の中の様子が目に飛び込んできた。ゲストルームというには少し広めのその部屋は淡い若草色の空間に天蓋つきのベッドが真中に置いてある。天井にあるロートアイアンで出来たシャンデリアの光が優しくベッドに降り注いでいた。
「なんかお姫様のベッドみたい」
そんな言葉を零しながら、ベッドに近づき、そっと座ると、思ったよりもずっと柔かかった。見た目は豪華で、パリっとしたイメージなのにいざ触れると優しい素材でできているためかふんわりとしている。アルベールの包み込むような優しさは私を焦らせる。
そっと身体を擡げて目を閉じてみたけど、一向に眠れる気がしなかった。何も考えずに寝れればいいのに、どうも寝ることは出来そうもない。
アルベールは何を考えているのだろう。そんなことを思うと時間だけが過ぎていく。緊張しているのだと思うけど気持ちを落ち着けるためにもいつもの生活と同じようにしないといけないと思った。