君をひたすら傷つけて
義哉にさよならと言って車に乗り込んだ私とお兄ちゃんの間には沈黙が流れていた。お兄ちゃんは何か考えているようで、私は義哉のことでいっぱいになっていた。義哉を思い出し身体に残る甘い痛みを感じていた。
「雅。本当にフランスに帰るのか?」
「そろそろリズから連絡が来ると思う。リズの仕事が落ち着いて日本に来ると同時に私はフランスに帰ることになる。仕事もフランスにしかないし」
「そうか」
リズが日本に来ると同時に私がフランスに戻るのは最初から決まっていたことだった。ディーのコレクションも終わったので後はリズが来日するだけになっている。
車は静かに海岸線を走り、小さいけどお洒落な店の前に車が止まった。漆喰の白い壁に茶色の瓦が可愛いお店で看板には『Felicidad』とある。『Felicidad』はスペイン語で確か…『幸せ』という意味だった。
スペイン語は…書くことはできないけど読むことは出来た。
「ここで昼にしよう。スペイン料理だけどいいか?」
「お兄ちゃんがこんな素敵な店を知っているとは思わなかった。とっても可愛いお店ね」
「事務所の人に聞いた。結構美味しいらしい。夜は和食だから、昼はそれ以外がいいだろ」
私が頷くとお兄ちゃんは車を降りて私の乗っている助手席のドアを開けてくれた。そして、ニッコリと笑った。
「足下に気を付けて。荷物は俺が持とうか?」
「大丈夫」
「雅。本当にフランスに帰るのか?」
「そろそろリズから連絡が来ると思う。リズの仕事が落ち着いて日本に来ると同時に私はフランスに帰ることになる。仕事もフランスにしかないし」
「そうか」
リズが日本に来ると同時に私がフランスに戻るのは最初から決まっていたことだった。ディーのコレクションも終わったので後はリズが来日するだけになっている。
車は静かに海岸線を走り、小さいけどお洒落な店の前に車が止まった。漆喰の白い壁に茶色の瓦が可愛いお店で看板には『Felicidad』とある。『Felicidad』はスペイン語で確か…『幸せ』という意味だった。
スペイン語は…書くことはできないけど読むことは出来た。
「ここで昼にしよう。スペイン料理だけどいいか?」
「お兄ちゃんがこんな素敵な店を知っているとは思わなかった。とっても可愛いお店ね」
「事務所の人に聞いた。結構美味しいらしい。夜は和食だから、昼はそれ以外がいいだろ」
私が頷くとお兄ちゃんは車を降りて私の乗っている助手席のドアを開けてくれた。そして、ニッコリと笑った。
「足下に気を付けて。荷物は俺が持とうか?」
「大丈夫」